復興ぞうきんコンサート モモちゃんの歌も披露
岩手県「復興ぞうきん」プロジェクトを紹介する第8回チャリティーコンサート(復興ぞうきん信州応援団主催)がこのほど、高森町の下伊那厚生病院隣「杉の木ホール」であった。昨年を上回る140人がジャズライブを鑑賞し、東北を支援する復興ぞうきんを買い求めた。
ファーストステージでは、昨年に引き続いて女性ジャズボーカリストのエレノア・シーさんと地元のメンズジャズが共演した。
セカンドステージでは、シーさんのピアノに乗せて、復興ぞうきんプロジェクトの宮島節子さんがエドナ・マシミラ作「天国の特別な子ども」の詩を朗読した。
続いて4年前に白血病のため小学6年生で亡くなった熊谷モモさん(飯田市)を題材にした新曲「モモちゃん、ありがとう」を発表。シーさんの弾き語りで心にしみる歌声が会場に響いた。
アンコールは、メンズジャズも加わり「モモちゃん、ありがとう」の別バージョンを披露。「昨年よりもかなりレべルアップしている」「来年もコンサートを行ってほしい」など多くの反響が寄せられた。
通信文化新報 2018.10.1 手紙の良さ再発見 秋のメッセージフェスタKITTE
“丸ポストシンガー” エレノア・シーさん登場
「秋のメッセージフェスタ2018 in KITTE」では、手紙の楽しさにまつわるワークショップなどが行われ、連日多くの人で賑わった。16日には「ぽすくま」のデザイナーでもある中丸ひとみさんのトークショーに”丸ポストシンガー”の異名を持つエレノア・シーさんのライブ&トークショーが開催された。
エレノア・シーさんは名古屋を中心に活躍中のジャズボーカリスト。3月に愛知県西尾市で開催された「丸型ポストフェスティバル2018 in ふみの街西尾」の縁で、同市在住の画家・齋藤吾朗氏が作詞作曲した「丸ポストの唄」を歌うことになった。シンガーソングライターやラジオ・パーソナリティーなどの多彩な活動が、今回のメッセージフェスタの出演につながったという。8月から拠点を東京に移したことも影響した。
これまで名古屋や東京で数多くのライブをこなしてきたが、KITTEの巨大な吹き抜けによるダイナミックな音響に感動、1曲目の「Smile」を歌い終えた時点で涙ぐんでしまうというハプニングもあったが、歌手になる前は銀行のフィナンシャルアドバイザーだったことや、「『ブルーノートに出演した』などと過去形で画用紙に書いて部屋に貼っておく」といった夢の実現法(実際に3回出演している)を紹介するなど、自作の歌を織り交ぜながら楽しいトークを繰り広げた。
「丸ポストの唄」は、全国各地に町おこしなどで設置された様々な色や形をした丸ポストを順次紹介していく数え歌のようなもの。持ち前の丸ポストへの愛を込めて7番まで歌い、澄んだ声がホールに響き渡った。全国にはまだまだたくさんユニークな丸ポストがあり、作詞の齋藤氏は「100番くらいまで作る」と意気込んでいるという。
エレノア・シーさんは「東京のKITTEイベントで歌を歌ったのは私のステージが初めてとのこと。音楽や手紙を通じお届けするイベントに携われて、とても楽しい時間をいただいた」と語る。
これから丸ポスト愛好運動がさらに加速していくことが期待される。
丸型ポストを紹介し歌を披露したエレノア・シーさん
シャンソンの扉 116 エレノア・シー
11月3日 中川文化小劇場で青山桂子とデュオコンサート
エレノア・シー。芸名はカタカナだが、れつきとした名古屋人である。現在は東京、名古屋でヤマハの音楽教師をしながら各地で歌手活動を行っている。
前職は銀行員。ファイナンシャル・アドバイザーとして優秀な成績を挙げていたという。人当たりの良さ、巧みな話術にも納得だ。
すでに3作のアルバムをリリースしをリリースしている。強弱、緩急を自在にコントロールできる歌唱力、口舌の正確さ、それに音程もいい。キュートなルックスも大きな武器だ。
シンガーとしてのスタートはジャズ。「ジャズの自由な音楽性が楽しい」とのめり込んだ。今では名古屋の「A TEAM」、東京の「JUGGARNAUT」の専属シンガーとして、ビッグバンドのセンターを飾っている。
シャンソンとのお付き合いは始まったばかりだが、初登場の「エルム」(7月14日)では看板シンガー青山桂子と共演。意気投合した二人は、11月3日、中川文化小劇場でデュオ・コンサートを開く。
「シャンソンの魅力はドラマ性。歌に情景が浮かぶような、説得力のあるシンガーになれるよう頑張ります」
わたしが編集長 (105) 宇佐美尚 抹茶ポスト 人をつなぐ
【愛知県】西尾市幸町の井桁屋公園にある抹茶色の丸形ポストが、設置から十年を迎えた。抹茶ポストの愛称で親しまれる「おもてなし●まごころポスト」。市民有志が、特産の抹茶にちなんで街おこしにつなげようと設置したポストは、人と人をつなぐ役割も担っている。
歌でつながる
三月中旬、ぽかぽか陽気に包まれた井桁屋公園に百人以上が集まった。十周年を祝う記念イベント「丸形ポストフェスティバル2018inふみの街西尾」。柔らかな日差しに照らされた抹茶ポストの前で名古屋市出身の歌手エレノア・シーさんが歌声を響かせた。
●みどりのポストは西尾市にある 幸町の井桁屋公園に 日本一の抹茶の町 鋳物で造った丸ポスト もっと増やそう丸ポスト 黒いポストはあるのかなあ
全国のカラフルポストを順番に紹介する「丸ポストの唄」。抹茶ポストの設置にもかかわった西尾市の洋画家斎藤吾朗さん(71)が作詞作曲した。宮城県大崎市の黄色ポスト、和歌山県田辺市の黒色ポスト、名古屋市の金色ポスト。八咫烏(やたがらす)が乗っていたり、徳川宗春をイメージしたりする地域ごとの特徴を歌詞に込めた。催しには宮城県から佐賀県まで全国各地の“ポスト関係者”が集合。エレノアさんが「○○色のポストはあるのかな」と歌えば、観客からは「あるよー!」と合いの手が入った。
自宅近くにある丸形ポストが大好きだというエレノアさんは、丸形ポストの撮影を続けている名古屋市の写真家庄司巧さん(53)を通じて斎藤さんとも知り合った。「丸ポストが好きな人って、なんだか心も丸い人ばかり。昔から知り合いみたい」と笑顔を見せる。
広がる人の輪
斎藤さんが大崎市に黄色のポストが設置されたことを知ったのは十三年ほど前。「赤じゃなくてもいいなら、西尾に抹茶色のポストをつくろう」。街おこしのシンボルにしようと動き始めた。ちょうどそのころ、庄司さんの紹介で、浜松市内の廃校になった中学校に緑色の丸形ポストがあることが判明。西尾市へと運ばれてきれいに塗り直され、二〇〇八年二月に現役のポストとして復活した。
抹茶ポストを題材に斎藤さんが絵を描き、庄司さんは自分が住む家の大家の愛犬「キク」を交えた写真を撮って発表。周年記念のイベントを開くたび、仲間が増えていったという。十年前は五人程度で誘致した抹茶ポスト。十周年記念イベントの実行委員会は十七人が名を連ねた。同時開催した展示会に作品などを出品したジオラマ作家、郵便にまつわるおもちゃの収集家など。斎藤さんは「どんどん人の輪が広がっていく」と笑顔を見せる。
ふみの街へ
井桁屋公園での催しで明治時代の郵便服姿の庄司さんと一緒にステージに上がった斎藤さんは一つの夢を語った。「西尾を『ふみの街』にしたい」と。西尾に残る歴史や文化、市内の岩瀬文庫に大量の手紙が残されていることを例に挙げ「西尾は『ふみ』に関わりの深い街。国道23号だって『ふみロード』だ」。笑いも交えながらも大まじめに語った。かつて市内の鋳物工場で丸形ポストが作られていたという歴史も踏まえ、手紙文化を大切にする街にしたいとの思いを込める。
新しいポストを設置する構想もある。実行委員長を務めた岡田裕明さん(55)は「たくさんの人が集まって、さらに輪を広げられると期待を持てた。抹茶ポストをきっかけに『ふみの街』へと発展させたい」と意気込んだ。
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SNSで人気
抹茶ポストは写真撮影スポットとしての人気も高まっている。
記念イベントの最中にも、岐阜県の会社員の香田智未さん(26)と新海友梨さん(26)が井桁屋公園を訪問。会員制交流サイト(SNS)で、抹茶ポストがたくさん紹介されていて興味を持ったという。「珍しいし、写真が撮れたらおもしろい」と香田さん。抹茶ポストを背景に2人でポーズをとり、満足そうな笑顔を見せた。
西尾郵便局によると、抹茶色の丸形ポストは西尾市内に3基設置されている。この他に、郵便物の投函(とうかん)はできないオブジェとして同市上町の松鶴園にも1基がある。
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うさみ・ひさし 西尾通信局長。41歳。大治町出身。西尾郵便局によると、現役で働く丸形ポストは西尾市内に12基あるという。どこか心落ち着く姿に触れるうち、久しぶりに手紙を書いてみようと思った。さて、誰に出そうか…。